食物アレルギーとは

食物アレルギーとは、特定の食品を飲食することで体内に取り込まれ、アレルギー状態が発生する免疫反応のことです。
日本では食品衛生法施行規則などにより特定原材料等として、表示の義務付けや推奨が規定されています。
乳幼児から幼児期にかけては食物アレルギーの主要な原因として鶏卵と牛乳がその半数以上を占め、青年期になるにつれて甲殻類が原因の事例が増え、牛乳が減ります。成人期以降では、甲殻類、小麦、果物、魚介類といったものが主要なアレルギーの原因食品となります。
食物中の毒性物質で起こる症状は、食中毒として区別します。
また、食物に含まれる特定の成分やヒスタミンなどの化学物質を消化管で処理できない体質の場合は、食物不耐症といいます。
アレルギー症状では、最も多いのが皮膚症状です。
呼吸器症状、粘膜症状、消化器症状などの症状も同時または別々に出現します。
重症では血圧が下がって意識がなくなる、ぐったりなるアナフィラキシーショックを呈することもあります(そばアレルギーが有名ですね)。
小児の食物アレルギーでは成長とともに軽快・治癒する可能性があります。
卵、乳、小麦などは入学前に8割程度は反応を起こさなくなる「耐性化」がみられます。
しかし食物アレルギーの経過も個人差があり、中には特定の食物アレルギーが長く続く場合があります。
ピーナッツ、魚介類、果実、ソバ、種子類のアレルギーは、耐性化しにくいアレルゲン食品とされています。
それぞれのアレルゲン食品、重症度により個別に経過の観察が必要です。