B群レンサ球菌症候群とは

B群レンサ球菌症候群は、膣内に常在することのある細菌ですが、妊婦以外では、膀胱炎などの尿路感染症でもおこさない限り問題となることは少ないです。
ところが、出産時にこのB群レンサ球菌が膣内に存在すると、生まれる新生児に敗血症、髄膜炎、肺炎などの重症のB群レンサ球菌感染症を起こすことがありえることが知られています。
髄膜炎が死亡原因となることもありますし、髄膜炎の後遺症として、聴力や視力が失われたり、運動や学習の障害などが残るこどももいます。
新生児のB群レンサ球菌感染症の大部分は、分娩時の母親への抗生物質の点滴投与により、予防することができます。そこで、B群レンサ球菌を保菌している妊婦は、破水・分娩時に抗生物質療法を受けることが、アメリカ合衆国では勧められています。