イレッサとは

イレッサ(Iressa)はアストラゼネカ株式会社から2002年8月末に保険適応されて全国的に出回った錠剤タイプの傾向薬です。
販売当初は「夢の新薬」としてがん患者の希望の薬ともてはやされましたが、発売から僅か2ヶ月後には副作用の死亡が多発し、緊急安全性情報が出されています。
推定投与患者数は42,000人、国内販売錠数は554万錠、706人が副作用の間質性肺炎で死亡しています。
イレッサを服用して死亡した患者の遺族らが訴えた裁判で、本日2011年2月25日に大阪地裁は製薬会社であるアストラゼネカにおよそ6000万円の賠償を命じました。
臨床試験の結果などから重篤な副作用の可能性があることを分かっていた上で注意喚起がないまま販売され、ホームページなどでは副作用が少ないと強調していた点が今回注目されています。
こうした薬害を減らすべく、厚生労働省は「抗がん剤を製造している製薬会社や販売会社などとも協議を進めながら検討したい」とのコメント。